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10歳上の医者と不倫10年目に突入したNさん。 子供の教育にメドがついたら妻とは別れる、という言葉を 信じ、ずるずるずると、最初の出会いが一昔前のことになっていた。 先日、都内のホテルでお泊まりした時、朝方、ふっと目が覚めた。 うとうとしながら少し顔を起こしてみると、目の前に彼氏がいて、 じっと動かず息をひそめてこちらを見つめてくれている。 「わたしの寝顔 みてたんだ♡!やっぱわたしが好きなんだ!」と、 嬉しくなって、彼の顔に両手を伸ばそうとした。 と、後ろでバタンと洗面所のドアが閉まる音。 パッと後ろを振り返り見ると、そこに彼が立っている。 見慣れたおそろいのパジャマ、見慣れた顔、えっ? でも、なにかが違う。。。 いつも頭にあるべきものがない。 そう、洗面所から出てきた彼の頭は、ハゲだったのだ! 「え〜っ!」 混乱するN 子さんは、枕元の彼氏の方に振り返った。 目をこすってよく見ると、それは、サイドテーブル上の電気湯沸かし器。 そのてっぺんに、ちょこんとカツラがのっていて、眠気まなこには、 まるで人のように見えていたのだった。 君には嘘は付かないと言われ続けてきたN子さん。 頭の上の偽りが原因で、それ以来、会ってないんだとか。
by iwanami-cliche
| 2004-10-23 14:32
| これも女の生きる道
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